遺体をゲット出来ても一位にはなれないとか？

　ほくほく。

　気が付けば本棚の一角を『ムスッ』というか、『ドッギャーン』というか、一つの確たる存在感を示しながら制圧している。巻数と大量の敵と味方の交わりを考えると、ファイブスター物語とかビックリマンとかに並ぶくらい雄渾かつ壮大なスケールの物語になっている訳だ。

　ところで気をつけないとレース結果を忘れそうになるのは俺だけ？　ジャイローがんばー。

　買ったあとに気づいたが、何故か朝日新聞の日曜漫画欄に取り上げられてた。マニアックな編集を抱えているあの会社の奥深さを知る思いだ。

　内容はジョニィジョースターに『迷ったら撃つな』と言っているあの方が、チョーパンがめっさ痛そうなブッダとともにラーメンズ並の名コンビを組む話だ。

　外れなし。

　さて一つ告白したい。ガンガン読みの端くれでありながら。恥ずかしながら――。この本で初めて中村光という名を知った。

　俺のストライクゾーンに寸分違わず入ってきたってーの。おっ気に入りだよ今！　もう半ばギャク切れよー！

　知って即座に荒川アンダーザブリッジを友人からひったくるようにして読み、『笑いがキモいから外で読め』(そんな)『うひゃひゃひゃひゃそこサイッコーだろ！』(お前のがキモいわ)というやり取りの後に、自身の世間の狭さに思わず14歳の中学生みたいに押しつぶされた。

　やるな、すくえあえにっくす漫画編集部。掌中の玉の輝きが増せば増すほどに、奴らの重みが増しよるわ。