ブレイドオブアルカナ3

 むやみにGMがしたくなったので、前日に話作って遊んできましたよ。

 遊び始めて十分後には、アッー! ですよ。合流で困惑って奴ですよ。全PCのオープニングに気をもっと配らないとダメッすよ。いつもの通りケレンに満ちたストーリーなので、ときには新しい芸風を確保すべきかと思い『俺には何が足りない!?』とバンデラスのようにうめいておるとですな、『気品だ』とかえす言葉で剣が弾かれるのです。

 アクトタイトルは「無銘のクレアータ」。ブラックファントムの刺客と悪の計画を打ち破る、という実に仮面ライダーテイストに溢れたシナリオ。というか敵はかなりハカイダーですから、石ノ森リスペクトと申せよう。

 参加者はこの面子。

 シェリー・フランベルム ウェントス=クレアータ=ルナ PL:玖月
 聖イスマリア女学院にて『エーデルワイス』の称号を持つ、乙女・オブ・乙女ズ。しかし、魔神との契約により怒りの感情を奪われてしまっている。今回出生の秘密が明らかに。

 スコット マーテル=アクシス=マーテル PL:男爵
 記憶喪失の好青年。その好青年レベルはほとんど英雄クラスであり、親切心から動いたとしても、気が付いたら世界的秘密結社との死闘に身を投じたりする。

 アドルファス・ハイワード アダマス=コロナ=マーテル PL:都知事
 功績により領伯の座を賜った騎士。よく陰謀とか怪異に巻き込まれるその運命を存分に生かし、今回もまた秘密結社の陰謀に立ち向かう。カバーリングで領民も友も護る。

 ロッシ グラディウス=フィニス=アダマス PL:蓮華
 千年を生きている剣の使い手。実はマーテルの知己。教会に名乗り出たら聖人認定間違いなしだ。飄々としているが友人思いで、そのためにとんでもない巨悪と出会うことに。

 ふふふ、貴様らを迎え撃つ怪人はバリバリの格闘クレアータよー! 

『なんのそれくらい』

 あ、あとこいつには○○のお脳が搭載されてサポートしてくるからね。

『な、なんだってー!』

 シナリオの展開と、スタンダードにして迷惑極まる特技の前に、スコットが全滅を危惧するほど。

 ・敵の攻撃は完全に防ぐことがほぼ無理(多量のペナルティで高い火力)
 ・敵のHPが高いうえにセットアップで回復する(強い特技を安心して撃てる)
 ・もちろん2NDアクションする

 苦戦するPCたち。「残りHP6! そして5点減らして慈愛の光を魔法球! HP残り1だ」とスコットがぎりぎりの回復を仕掛け、「先の先を仕掛けるぞ。火焔剣、死神の手!」一撃でこっちのMAX体力を吹っ飛ばす火力をみせつけるロッシ。「盾打ち」ペナルティをかけてくるアドルファス。

 ここまではダイス目が拮抗、予断を許さぬ戦況のまま。よし、無事には帰さん。

 「いいや、やってみせる! なぜならPC1だから!」苛烈な戦闘のさなか、シェリーが尊厳値を限界まで振り絞って攻撃攻撃。ふふふ、その程度なんなくかわして……コロコロ

 16 17 20 20 ……なんだと。

 「馬鹿な、私の動きが鈍いだと!?」ダメージでっかいなあ、しかしその程度……何、放心だと。 

 放心のバッドステータスを受けたことにより、回避と受けが次々と失敗するボス。シェリーの攻撃がまったくかわせない。ここで一気にボスの余力が削り取られる。

 3ラウンド目。もはやPCの攻撃を耐え切れまい。ならば「リミッターを解除する。貴様らを生かしてはおかんぞ!」とアクセラレーションの連続攻撃を開始。

 したのだが。

 ここで八面六臂に攻撃を止める、止める、止めきる……アドルファスの盾。

 あやまたず馳せるロッシの炎。燃え尽きる人を模した機械のオブジェ。

 勝利!

 錬金術集団・ブラックファントムは個人的に今一番アツい敵なので、また奴らを敵に据えてGMしたいなあ。などと終わった早々に思ったのです。