そういえば

 一週間ほど前に人間学とかの集まりに参加していた。色々な経歴の持ち主達と歓談したのだが、こちらの第一声が自称・ワルモノ大学生であったのはいかがなものか。今更ながら赤面。ガクリ。切腹。ただいまー。(BY平野耕太)
 ともかく、今の教育現場ではいろいろ大変であるという話を聞く。ゆとり教育で育った学生が入ってくるのを戦々恐々としている大学の教授陣よりも先に、まず激闘を繰り広げているのは高校の教諭陣であった、という話を拝聴する。もっとも、まだ一桁しか年数の違わぬ学生をガキ扱いするのもまたいかがなものか? という微妙な立ち位置であるこの身には、そうした話も少しばかり耳に痛い。
 会合の場を提供してくれているフィクサー・Z氏とも話す。あらゆる学問に通じたスペシャル・ゼネラリストとしての人間学者を追求するという話を聞く。なるほど。要するにマイクロフト・ホームズみたいな奴か。そういう奴が実際にいてくれるならそりゃあ便利だろうが、さすがに一人の人間にそこまで労苦を強いるのはいかがなものか。それより一人一人のスペシャリスト達が、自分の仕事をシロートにも分かりやすく説明できる能力を身につけるよう心がけた方がよいのではないか――? と、いろいろ論じる。大変頭よさげに見えなくもないが、茨城弁まるだしのごじゃっぺ言葉なのが唯一悔やまれる。